知っているだけで無駄遣いが減る!?家計に役立つ行動経済学の理論4選

節約
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こんにちは、サイドFIREを達成して離島暮らしを目指すアラサー夫婦の妻キリです。

この記事では、「行動経済学」という近年注目の学問を、節約という観点からご紹介したいと思います。

「行動経済学」という言葉自体に、馴染みがない人は多いかもしれません。しかしその研究内容は私たち全員の消費活動に密接に関係しており、近年企業のマーケティングにも活用される、もはや私たちの生活とは切り離せない、絶対知っておくべきテーマです。

行動経済学に、私たちがどう関係しているのか?そして、それがどう節約に結びつくのか?
家計に役立つ、知っておいたほうがよい知識を4つご紹介します。

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行動経済学とは

「行動経済学」は経済学の原則に心理学の視点を融合した新しい学問分野です。

もともと経済学では「人間はみんな合理的かつ利己的で自制心を働かせて経済活動をする」という前提があります。

しかし現実の私たちは、どうでしょうか? 
痩せたいのについお菓子を食べてしまったり、2個買うと30%OFFという言葉につられて、必要ないのにもう一つ購入してしまうことが誰にでもあります。

私たちは、経済学の前提で考えられている人間よりもずっと、一時の感情や状況に影響され、決して合理的ではない無駄な行動も無意識のうちに行っています。 

この人間の心理を踏まえ、「まあまあ合理的、まあまあ利己的で、まあまあ自制心がある私たち」の経済活動を読み解くのが「行動経済学」です。 

経済学の前提:わたしたちは、合理的かつ利己的で自制心がある
行動経済学:わたしたちは、まあまあ合理的、まあまあ利己的で、まあまあ自制心がある

行動経済学は企業でも熱心に研究され、このように誘惑に弱い私たちが買いたくなるような手法やキャッチコピーを打ち出し、あらゆる手段で私たちに自社製品を買わせようとしています。 
つまり完璧合理主義人間でない現実の私たちの消費行動は、企業のマーケティングによって知らない間にコントロールされているのです。

「行動経済学」を知ることで、企業の戦略に気づき、マーケティングに流されない正しい経済活動をすることで節約をめざしましょう! 

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①おとり効果×節約

私たちには、極端な選択肢を避ける傾向があります。

たとえば初めて行ったお店でコース料理を頼むとき、「3,000円」「4,500円」「6,000円」という選択肢があればほとんどの人が「4,500円」のコースを選ぶのが無難だと考えてしまいます。

私たちが極端を避けるこの傾向を利用して、  企業は一番売りたい商品Bがあれば、それより安い商品Aとそれより高い商品Cをおとりとして準備し、あえて私たちに三択を提示します

そうすれば、真ん中を選ぶ私たちは自然と商品Bを選びたくなるという訳です。 

おとり効果をどう節約につなげるか?

選択肢を前にしたとき、無意識に真ん中を選びたくなる性質があることを思い出しましょう。そして一瞬立ち止まって値段の差は何か考えるだけで、納得のいく選択ができます。

ABCという三択を与えられた際、「これはBを売ろうとしているんだな」とまず意識しましょう。そうすれば内容を吟味することに繋がります。

例えば先ほどの例で「3,000円」と「4,500円」のコースの違いが、スープの有無だけだったらどうでしょうか?1,500円を払ってでも、そのスープを付けたいか考えると、無駄なお金を使わずに済むかもしれません。 

無意識に真ん中を選ぶことと、吟味の結果として真ん中を選ぶことは、まったく違います。

②ハロー効果×節約

好きな俳優さんがCMに起用されていると、その商品が魅力的に映ることはないですか?
またデパートのブランドの化粧品は高価な値段ゆえに効果があるに違いないと思ってしまいませんか? 

俳優さんのさわやかな印象や化粧品のブレンド名を見て、商品自体の価値がその印象に引っ張られてしまうことが、ハロー効果です。

ハロー効果をどう節約につなげるか?

自分の使っている化粧品や日用品の本当の価値を再度考えてみましょう。なぜその商品を選んだのでしょうか。口コミ?CM?
払ったお金に見合う効果は得られているでしょうか?
裏面の成分表示などを確認し、類似品を低価格帯で見つけることはおすすめな節約方法です。

通常、製品は「製造にかかる原価+人件費・広告費など」に企業の利益を上乗せして価格を算出します。 

しかし有名ブランド等は、ハロー効果を利用し、原価なども決まらない最初の段階でまず高級感を与えそうな価格を設定します。また広告自体に莫大なお金をかけているケースも多いです。 

そのためドラックストアで1,980円で売られている化粧水が、デパートで8,000円で売られている化粧水と同じような成分を含んでいるというのはよくある話です。 

③サンクコスト効果×節約 

私たちは、何かに労力やお金をつぎ込めばつぎ込むほど、これまでかけたコストを回収しようとします。その結果、損をしていることをわかっていてもやめられない状況に陥ってしまいます。 

これをサンクコスト効果と呼び、一番わかりやすい例が、ギャンブルや一部の投資などです。 

サンクコスト効果をどう節約につなげるか?

映像配信や音楽のサブスクを解約して、本当に必要なものだけレンタルを利用しましょう。
実は、Netflixなどに代表されるサブスクリプションサービスも、サンクコスト効果を利用したビジネスです。

人は、月額980円も払っているから、元を取らなきゃと考え、たくさん映画を見ることで払った分の価値を見出そうとします。しかしその映画は、元を取る必要がなければ、見る必要もなかった映画かもしれません。 

月額配信サービスを解約して、レンタルしてでも見たい映画だけを借りると、1本数百円ほどかかります。割高に感じるかもしれませんが、あなたがコスト回収のために映画を見ている2時間も、タダではありません。

⓸アンカリング効果×節約 

店頭で手に取った洋服が3,990円⇒2,990円と書かれていたら、すぐにレジに持っていきたい気持ちになりませんか?
またテレフォンショッキングでは、なぜ数回に分けて値下げがされるのでしょう?

これにはアンカリング効果が利用されておりとは、人は最初の印象(アンカー)に強く影響され、その後の印象を決めてしまう性質があります。

企業はこの効果を利用して、最初はあえて高い値段を提示して、私たちが値段から受ける印象をコントロールしています。 

アンカリング効果をどう節約につなげる?

その商品が欲しい理由が「安いから、お得だから」であれば、買うのをやめましょう。
セール品を買うのは、もともと欲しかった商品が安くなっていた場合だけです。

値下げの札がついているとつい手に取ってしまいたくなりますが、先ほどの洋服がもし元から2,900円という価格でもその服を買ったでしょうか?

「安い」⇒「欲しい!」という流れの購買は、無駄遣いにつながることが多いです。

敢えてセール期間に買い物をしないというのも有効です。安かったから買ったけど、全然着ていない服が、押し入れで眠っているという無駄遣いを防げます。

まとめ

ここまで「行動経済学」の中身について、人間の消費行動とその心理を紹介してきました。

今回挙げた4つは、かつての私も踊らされていた企業のマーケティングです。現在では「あ、これはおとり効果だ」などとすぐに気付けることも増えましたが、見渡してみると「行動経済学」を利用したマーケティングは本当にあらゆるところでみかけます。

「行動経済学」の範囲は広く、節約以外にも、ビジネスや対人関係・自己実現など汎用性のある学問です。興味があれば、ぜひほかのテーマも学んで生活に取り入れてみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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